多様な経験や人脈を活かし技術の壁を乗り越えていく
技術・製造
INTERVIEW
私たちの志

多様な経験や
人脈を活かし
技術の壁を
乗り越えていく

安孫子 諒一RYOICHI ABIKO

プロフィールPROFILE

2013年入社
工学院大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 修了
生産本部 出雲工場 第二製造部 所属
これまで出雲工場の技術部で既存製品の材料変更などの改良や、
広島本社に異動してからは、抗がん剤を投与する新製品の開発に従事してきた。
その後、現在の部署に異動し、生産設備のメンテナンスなどを担当し、JMSの製造現場を支えている。
職種をまたいだ異動を通し、新製品の開発から生産導入まで、
ものづくりの一連の業務を経験している。

家族への想いをきっかけに
医療機器業界を志す

高校時代に祖母が病気になったことがきっかけで医療に興味を持ち、大学で学んだ機械工学の知識を活かしながら、「医療従事者や患者様と一緒にものづくりをしたい」という想いから医療機器業界を志しました。そこで、出会ったのがJMSです。医療現場に積極的に関わる姿勢を大切にしていることや、製造から販売まで一貫した体制を持っていることに魅力を感じ、入社しました。
まずは、技術部で既存の製品や部品を医療現場のニーズに合わせて、改良や材料の検討をする仕事を担当しました。その後、広島本社に異動し、医療従事者への市場調査を行いながら、抗がん剤を投与する新製品の開発業務を経験しました。現在は再び工場に戻り、これまでの経験を活かして、製造部で製品の組み立てにおける設備の設計やメンテナンスを行っています。その他にも、品質改善や原価低減、廃棄物の削減への取り組みなど、多様な仕事に携わっています。

難易度の高い製造技術も、
他部署との連携で実現する

高品質な製品を安定的に医療現場に届けていくためには、部品の形状や素材、接着方法などさまざまなことを検討しながら、生産体制を確立させていかなければなりません。
たとえば、部品を接着するだけでも、どのように塗ればいいのか、どのような条件で固めればいいのかなど、最適な解を導き出すために試行錯誤を重ねていきます。
難易度が高く「本当につくることができるのか」と思うような壁にぶつかることがあります。しかし、そんな状況下でも、必ずどこかに答えがあると信じて諦めないことが重要です。解決の糸口を見つけるために、自分で考えて思いつく方法を確かめるだけでなく、私は自分一人で抱え込まずに、わからないときは積極的に他部署との連携を試みています。
JMSにはもともと相談しやすい環境がありますが、私の場合は、さまざまな部署を経験してきたことで、さらに多くの気軽に相談できる仲間がいることが強みです。自分に足りない知識は仲間の協力を得ながら、必ず実現するという強い意志が安定的な生産につながるとうれしく、やりがいになっています。

品質工学の知見を活かして、
医療現場の安全を守り抜きたい

これからの目標は製造方法の標準化です。経験則によって対応することが多いものづくりの現場では、作業者の経験の差や作業手順の変化が原因で品質異常を引き起こすことがあります。品質基準が満たされていない製品が出荷されてしまうと、医療現場の安全を脅かす可能性があるため、私は開発部門で学んだ品質工学という知見を取り入れた製造方法に取り組んでいます。この手法を使うと、どの要因がどのように影響していているのか、どんな条件を設定することが望ましいのか、数値で表すことができます。必要条件を視覚化することで、誰でもでも同じように作業ができる標準化を実現し、安定的な生産に導くことができます。
また、製造方法を確立する際には、あらゆる角度から条件をつくり、確認を行います。従来の方法だとすべての条件を確認しなければいけませんでしたが、品質工学を使えば必要な条件のみを抽出できるため、業務時間の短縮、効率を高めることができました。
これからも、人の命を守る医療機器が医療従事者や患者様の安全を脅かすことのないよう、身近なところから品質工学の知見を広げていく取組みを続け、最終的には工場全体に展開できるようにしていきたいと考えています。